酵母作りに必要な酸素
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フルーツ酵母の魔術師
果物を自在に操り自家製フルーツ酵母のパンを作るパンプロデューサー
Happy Bakingの幸治里織(こうじさおり)です。
酵母作りに必要な酸素
今回は酵母作りに必要な酸素についてお話しします。
酵母作りでは、酸素がとても重要です。
酸素があることで、酵母が呼吸してたくさんのエネルギーを獲得して早く増殖します。
それに加えて、多くの炭酸ガスを排出します。
逆に酸素がない場合はどうなるのかというと、アルコール発酵を行います。
エネルギーの獲得は少なく、ゆっくりと増殖。
そして、排出する炭酸ガスは少ないのです。
ひとつのエサ(ブドウ糖)から排出する炭酸ガスとエネルギーを比較してみましょう。
酸素がない場合
炭酸ガス:2
エネルギー:2
酸素がある場合
炭酸ガス:6
エネルギー:38
これを見て分かるように、酸素がある状態で育った酵母は、ガスもエネルギーも大きく、しっかり発酵してくれます。
ですから、酵母エキスを育てるときは、しっかりと酸素を与えて育てるのが、ふっくらおいしい酵母パン作りの基本となるのです。
一般的には酵母作りは空気を遮断して作られることが多いです。
ですが、空気を遮断して作った酵母で作るパンは、発酵するのに時間がかかり、アルコール臭の強いパンとなります。
酵母を作る際には、しっかり酸素を与えて育てることで、発酵がスムーズに進み、おいしいパンになるのです。
それでは次回のニュースレターでお会いしましょう。
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